絵画に描かれた夢の幻想世界 2
夢の世界を描いたシリーズ『夢魔』も有名な作品のひとつですね。
眠っている女性のそばに馬が顔を出し、その女性はおそらく悪夢を見ているのでしょう、彼女の胸の上には悪魔(インクブス)がのっかっている・・・
そんな幻想的な油絵です。
一方、フランスの新古典主義の画家、アングル(1780~1867)が描いた『オシアンの夢』という作品は、古代ケルト人の叙情詩『オシアンの歌』に題材を求めたもの。
詩人オシアンが竪琴にもたれて眠り、恋人や勇者たちの夢を見ているという設定ですが、面白いのはオシアンはカラーで、夢の登場人物はモノクロで描き分けていることです。
劇映画にはときどきこの手法が取り入れられているようです。
『オシアンの夢』はアングルのほかにも多くの画家が描いていますが、アングルの作品はナポレオンの寝室の天井画として描いたものでした。
現代の画家で夢をモチーフにした作品を多く発表しているのが、シュールレアリズムで知られるサルバトーレ・ダリです。
このダリは実際に見た夢を参考にして絵の構想を練ったそうですが、その方法というのがユニークです。
ひじかけ椅子にすわり、指にスプーンをはさみ、スプーンの真下には鑛のお皿を置いてうたた寝をしたのです。
・・・そう、眠ってしまうと指からスプーンが落ち、下にあるお皿が音を立てるというわけです。
入眠時の幻覚、つまり夢を見逃さないためのユニークなアイデアだったのです。
しかしもしも布団 羽毛の中でぐっすり眠ってしまったら、さすがにスプーンの音を立てられても起きられないですよね。