布団をめぐった色と欲が渦巻く世界
高級遊女ともなれば、もちろん馴染みのお大尽(だいじん〉に無心して、寝具・衣類・装身具などを贈ってもらうことも多かったようです。
ことに夜具のごときは、これを贈られると積夜具(つみやぐ)・飾夜具(かざりやぐ)(42図)と称し、遊客の集まる時節にこれを飾って全盛ぶりをひけらかしたものだったそうです。
今だったら羽毛 布団 販売を買ってもらうようなものでしょうか。
・・・といっても「夜具の100両」はなかなかの大金です。
遊女もうかつにせびると、それで客との縁が切れては元も子もなくなってしまいます。
たのむ遊女もいたって慎重、いわゆる手練手管(てれんてくだ)をつくすことになります。
だまされた人へ三井は夜具を売り三井は呉服商越後屋の主人三井八郎右衛門。
遊女の口説にだまされた気の毒な人だと心に思いつつ、大金のかかった夜具を売るというわけです。
・・・以上はいずれも古川柳からのぬき書きですが、蒲団をめぐって色と欲との渦巻く遊里の姿が目に浮ぶようですね。